auf der Reise~旅の空~

white12211.exblog.jp

作家を目指す院生です。ドイツ留学時代の日記を中心に更新していましたが、院試(転科)→就活などのドタバタ挑戦ブログだったり、お出かけブログだったりと、割りと何でもアリで色々やっています。美術館めぐりも少々。テニスを辞めてジム通い始めました。就職決まったので次は修論です。

ブログトップ

小説家になりたいと思うようになったのは…1



小学校三年生の時に、幼馴染みのお母さんから、誕生日に本をもらった。

開いてみると詩がずらっと並んでいる。

興味を失った私は、それから約一年ほど、その本を手にとってみることさえしなかった。

そろそろホコリを被るんじゃないかという頃に、とてつもなく暇な日があって、なんとなくその本を開いてみた。

詩の良さにはまだ目覚めていなかったけれど、我慢して読み続けていると、ふいに物語が始まった。

夜空には銀の粉のように星が散りばめられ、暗く静かなビロードのような海には一頭のイルカがいる。

そのたった二ページに、夜の海という、実際には見たことも想像すらしたこともなかった世界が広がっていて、頭の中がイメージであふれた。

文字が脳内に描き出すイメージというものに、とりこになった瞬間だった。

工藤直子さんの『ともだちは海のにおい』の冒頭部分だ。

この本と出会わなければ、作家になりたいと思うようにはならなかったかもしれない。

それほど、小学校四年生の私にとって衝撃的な出会いだった。

コドクを好むけれど、寂しいくらい静かな夜には誰かとお茶を飲みたくなるイルカが、同じように、誰かとビールを飲みたくなるクジラと出会う。

彼らのような友情に憧れて、自分もこんな友達が欲しいと思った。

読み終わってしまうと、物語が終わってしまうのが寂しいと感じた。

幸い、続編ではないが兄弟編といった形の作品『ともだちは緑のにおい』が発売されていたので、すぐに母に頼んで買ってもらった。

今度はライオンとカタツムリとロバの三人組?だった。

こちらも文句なしに面白かったが、これもすぐに読み終えてしまった。

さすがにもう続編はない。

もっと読みたい。

だけどないから、そうだ自分で創ってしまおう。

自分がだいじにしているぬいぐるみたちの物語を創ったらーー。

ドキドキするような思いつきだった。

結局それは思いつきだけで終わったが、代わりに私はくまとうさぎがひたすらのんびりと森でお茶をしたり遊んだりしている話を書き続けた。

それから、私は色んな話を読むようになった。

それを、当時通っていた塾の事務員の男性、おそらくアルバイトの大学生さんに言うと、次の週に、自分はもう読まないからと、一冊の本をくれた。

それが、c.s.ルイスの『ナルニア物語』だった。




[PR]
by white12211122 | 2014-11-18 01:25 | 小説 プロの作家を目指して | Comments(0)